ラブドールに本気の恋をした男の末路!

俺の名前はハルト。男子高校育ちで職場も男性ばかり、気付いたら29歳まで彼女なしの童貞だった。一応、俺も頑張って女と付き合おうとしたことがある。

ハルト:あ、あの・・・俺たち付き合わない?
ある女性:えー、あんたと?!ありえない。てかキモイ
結果は玉砕。それ以来、女の子と口説こうとも思わなかった。そんな俺がある日ネットを見ていたら、うわー、なんて綺麗な顔をした女の子なんだ。とても美しい顔をした女の子が目に止まってその女の子に一目惚れしてしまった。

ラブドール


なんて名前の女の子だろ・・・リカ・・・え、これ人間じゃないの?リカはラブドールと呼ばれる人形だった。昔、ダッチワイフと呼ばれていたものだ。

なになに・・・自分の理想の女の子にカスタマイズできるのか。バストの大きさや視線が動くか動かないかも選べるらしい。ホールパーツっていうのも選べるのか
俺は髪型や乳首の色までこのリカという女の子がどんな体をしているのか想像しながらサイトをクリックしていった。
えーっと、価格が・・・768500円?!流石に高すぎると思ったが・・・今度のボーナスに貯金を足せば、何とかなる額だ。自分へのクリスマスプレゼントとして俺は彼女を迎え入れることにした。

リカが届いた当日

わあ・・・俺の部屋に理想の女の子がいる・・・でも、このまま裸だとかわいそうだな・・・俺はリカに似合う服は何か、サイズを測りながらネットで探した。とりあえず今日は俺の服を着てもらおう

ラブドール



リカ:ありがとう・・・ハルトくんって優しいんだね
ハルト:ん?リカが何か喋った気がした・・・気のせいか。
本物の人間と見間違うほどのリカ・・・ラブドールだけど、なぜかそのは抱く気になれずに一緒に添い寝をした。

翌朝・・・

美して優しい女の子が、俺を包み込んでくれていた。こんなに心穏やかな朝を迎えたのは、生まれて初めてだった。
届いた服をリカに着せたり、料理を食べさせたり、一緒にお風呂に入ったり、俺とリカの幸せな生活が始まった。

仕事でも

同僚:お、最近ハルト頑張ってるなあ!
ハルト:はいっ!
家でリカが待っていると思うと、仕事も頑張れた。
リカに可愛い服を着せてあげたい。リカにもっといい暮らしをさせてあげたい。そんな意欲が芽生えてきてこれまでほどほどにこなしていた仕事に対して一生懸命取り組むようになった。

ラブドール



ハルト:リカー、今日ちょっと仕事でへこむことがあってさ
リカ:ふふ、ハルトはいつも頑張ってるよ

リカは全て受け止めてくれる気がして仕事が大変な日も、リカとの時間で全て救われた。

仕事昇進

上司:ハルト昇進だ

上司から評価され、俺は昇進した。

ハルト:リカ!仕事で昇進したよ!
リカ:おめでとう、ハルト
ハルト:リカのおかげだよ。リカがいるから俺は頑張れたんだ!今日はリカの好きなものいっぱい買って来たよ。一緒にお祝いしよう!
この頃から、俺はリカに対してこれまでの人生で一度も感じたことのない深い愛情を感じるようになっていた。

ラブドール


ハルト:リカ、いつも家の中に閉じ込めてごめんな
リカ:ふふふ・・・ハルトと一緒ならどこでも幸せだよ
ハルト:近所の公園なら連れて行ってあげられるかもしれないけど
リカ:本当!?実は少しだけ外に出てみたいと思ってたんだ♪

俺はリカの喜ぶ顔が見たくて、リカに外の世界を見せてあげたくて車椅子を買ってリカを公園へ連れて行った。
やっぱりお出かけって楽しいね
リカは眩しいそうにしていたが
外の景色を見てすごく楽しそうだった
俺はリカの笑顔がもっともっと見たくなった。

ハルト:今日はもう少し遠い公園まで行ってみようか
リカ:わあ!嬉しい♪

いつもより髪型もオシャレにして、公園デートを楽しんだ
同期生A:あ、あれ同期のハルトじゃないか?
同期生B:本当だ、車椅子で誰かを連れている
同期生A:誰だろ、若そうだけど彼女かな?
同期生B:あいつ彼女いたっけ?
同期生A:・・・げ、人形!?あいつ車椅子に人形のせてるぞ・・・
同期生B:マジで?!ヤベー・・・
ハルト:リカ、喉乾かない?ジュースでも飲もうか。美味しい?よかったな
同期生A:うわあ、人形にジュース飲ませてる
同期生B:一人でぶつぶつ喋ってるし・・・ヤベーな、あいつ

リカの天真爛漫な笑顔を見て、俺とリカだったらどんな辛いことがあっても乗り越えていける気がした。

ラブドール


ある日

・・・あ、母親から電話だ。
ハルト:母さんどうしたの?え、入院!?
母親が入院することになった。
母親:私ももう長くはないかもしれないね・・・ハルト、あんた彼女とかいないのかい?せめて未来のお嫁さんの顔をみてからじゃないと安心できないよ
ハルト:彼女なら、いるよ。
母親:え、本当かい?今度会わせなさいよ
ハルト:リカ、母さんが入院しているんだ。安心させたいんだけどあってくれる?
リカ:もちろん♪私もハルトのお母さんに会いたいな
そして、車椅子に乗せたリカを母さんに会わせることにした。
ハルト:母さん、これがこの前話していた彼女だよ
母親:連れてきてくれたのかい!?ああ・・よく来てくれたね。あれ、キャー!人形じゃないか!
ハルト:リカは人形じゃない!俺の恋人なんだ!これから先も、一生一緒にいるつもりだ
母親:あんた・・・とうとう童貞こじらせておかしくなっちゃったのかい。
ハルト:リカは俺の恋人なんだ!いつも支えてくれるんだ
母親:そんあ不気味な人形のどこが恋人なんだ!目を覚ましな!
母さんはリカにものを投げつけてきた。俺は怒って
ハルト:リカに酷いことするな!母さんとなんか絶交だ
そう言って、リカと一緒に病室を後にした。
ハルト:リカ、母さんが酷いことをしてごめん
リカ:ううん・・・私・・・ハルトのお母さんに気に入ってもらえなかったね私こそごめんね
リカはすごく悲しそうだった

ラブドール


翌日、会社で

同僚A:なあ、ハルト。お前この前ラブドールと一緒に公園にいたか?
ハルト:人形?人形じゃない。リカは俺の恋人だ
同僚B:お、おうふ
同僚A:や、ヤベーってこいつ・・・
ハルト:リカ・・・みんながリカのことを人形扱いするんだ
リカ:しょうがないよ。ハルトに愛されてるだけで、私幸せだよ?
ハルト:リカ・・・そうだ!俺たち結婚しよう!結婚式をして神様の前で永遠の愛を誓おう

結婚式

俺はリカと結婚式を挙げた
誰もいない教会で、2人っきりの結婚式
ウエディングドレスを着たリカはこの世のものとは思えない美しさだった。
俺は優しくて素直でどんなことも受け止めてくれるリカを生涯愛し抜くことを神に誓った