リアルドールと紅の破壊者ー第六回

前回によって続きます!

ラブドール

リズ:あ、私と、旦那様の写真。
エリー:これを持っていた方が良いかもな。形見になるだろう。
リズ:う、あ、写真があるのは嬉しいですが・・形見としてはもっとこう、旦那様の所有物というか・・手紙とか小物とか、アイテム的な物が良くて
エリー:わがままか?
リズ:す、すみません。でもあるはずなんですよ、きっと。
写真を入手した。
ベッドの下に何かあるようだ。
エリー:おいリズ、何か出てきたぞ
リズ:え?あ、これは・・私の宝箱ですね
エリー:鍵がかかってるな。開けてみるか?
リズ:うーん、でも、それは必要ないと思います。何があったとしてもそれは私のものでしょうから。旦那様のものが見つかる訳ではないので・・
エリー:だが、お前の記憶を取り戻す手助けにはなるだろう。何かを思い出すかもしれない。お前の記憶も、先ほどから多少なりとも戻ってきているようだし、どうせならあった方が良いだろう。形見の捜索ついでに、お前の記憶も探してみないか?
リズ:そうですね、ついでに
エリー:そうしたら、俺がお前を破壊する理由も・・
リズ:え?
エリー:いや、なんでもない、じゃあ、鍵を探そうか。この南京錠を開けるには暗証番号が必要みたいだな。
リズ:え?壊して開けないんですか?扉みたいに足や手でバキッと・・
エリー:いやお前、できるが、それをやったら中身ごと壊れるぞ。俺のナイフじゃ南京錠も壊せそうにないしな
リズ:そうですか・・
暗証番号を探し始めていた。

ラブドール

倉庫の隅で
エリー:物がたくさんあるな。もしかしたら中に主人のものが隠れてるかもな。
リズ:さ、探してみましょう!無いですね。入っているのは私が普段使う清掃用具とか、日用品ばかりです。
エリー:そうだな、他を当たってみようか。
また他の所を探し始めた。
エリーは廊下のところ、幽霊を見かけた。
エリー:
リズ:どうしました?早く行きましょうよ。
エリー:ああ、(リズには見えていない、俺の幻覚だろうか。気にしないようにしよう)
幽霊:ねえ
エリー:!!
幽霊:助けて、助けて彼女のことを、助けてあげて
エリー:え??

ラブドール

幽霊が来た、エリーはリズとトランクルームに入った。
エリー:ここはトランクルームか?
リズ:そうみたいですね、不要なものやあまり必要でないものをその部屋に置いていたんだと思います。
エリー:へえ、屋根裏みたいになってるんだな
リズ:あれ?ここ、開きませんね。
エリー:壊そうか?
リズ:ああ、いえ!後回しにしましょうか。他の部屋もまだ調べてないですし。
2人は一階に行きました。
エリー:ここも何も無いみたいだな
リズ:そういえば、どうして記憶のないものは保護できないのですか?ドールの構造を調べるなり、文化の保全としては色々手はあると思うんですが、
エリー:ああ、それ用にはもう数体所有してるからな。それに生き残りのドールの数は多いんだ。戦争が終わり、世間からリアルドールが廃絶されたとしてもまだ表に出ていないだけでどこかに眠っている・・それを全員保護するなんて無謀な話だろ。
リズ:ああ、そうですよね。
エリー:でも、お前のことも本当は・・いや、なんでもない

ラブドール

キッチンで
メモが書かれている。
アルバート 好きな物 芋・煮物・魚
リズ:旦那様は健康的な食べ物が好きみたいですね・・
エリー:食事はリズが作ってたんだよな?
リズ:あ、はい!一応、私はメイドですから。料理洗濯掃除は私の得意分野です!
エリー:家事ができるってのは良いよな。
リビングで
甲冑が置かれている。
リズ:うーん、夜見ると少し怖いですね。
エリー:そうだな。人型ってだけでなぜか怖くなるよな。昔の偉い人間もドールに恐れをなしたんだろうだから、世界から彼らを失くすことを選んだのかもな。普通に考えて人間が作った人形が、自我を持って動くなんてあり得ないしな。
リズ:そう、ですよね。私が存在していること自体、本当に不思議ですよね。
エリー:まあ、昔はそれが当たり前だったはずなんだがなあ・・
2人は外で探索し始めた。
エリー:流石に外にあないかもな。中に戻ろうか
リズ:そうですね。そういえば、この屋敷、どうしてまだ残っているんでしょう?100年も経ったのならとっくに取り壊されていてもおかしくはないと思いますが、
エリー:ああ、ここ、山の上の小規模な集落だったみたいだからな。単に手が回らなかったんだと思うぞ
リズ:なるほど・・

また、2人は屋敷の中に入っていた。
一階廊下のところ、床板は抜け落ちている。
リズ:ここ、どうにかして渡れないでしょうか。エリーさん、ここを渡りたいんですけど、どうしましょうか?
エリー:ん?ああ、それなら俺に任せろ。ちょっと失礼・・
リズ:え?
エリーはリズをお姫様だっこで飛び越えました。
エリー:これでどうだ。
リズ:エリーさん、レディーの体を許可なく触るのはどうかと思います。
エリー:う、ああ・・悪いな
エリーはリズを下した。
リズ:あ、いや・・でも、おかげでこちらに渡ることができました!ありがとうございます!
エリー:どういたしまして。

ラブドール

2人は廊下の深いの部屋に入った。
メモがあります・・なんでしょう