あの頃の兄嫁

日が遂々暮れてきて、俺は家に近い公園のベンチに座って、タバコを吸いながら、携帯の画面をじっと見つめてる。兄嫁は今時何をしてるのかとか、あの事以後、彼女は俺のことをどう思ってんのとかっていうような疑問が絶えず頭から湧いてきてるが、今の俺は彼女に会うどころか、電話すら掛けることができなくなった。気まぐれで切ない俺は手に取っているタバコを消して、そばに静かに俺を見ているラブドールを抱き上げ、公園を離れていた。
帰り道に俺のそばを通り過ぎている車を眺めて、俺は兄嫁との最後の対顔を思い出した。それは今見ている場面のようで、彼女がタクシーを乗って、振り返ることもなくまっすぐに俺から離れていった。こんな既視感は何度も思わず現れていたとふっと気がついた。もしかして、彼女を懐かしむあまりで、幻覚さえ出てしまった。
間違っていない。俺は兄嫁に恋をした。俺はもう自分を欺きたくないんだ。俺は大学三年生の頃に、兄の家に一ヶ月泊まったことがあり、そのきっかけで、兄嫁と知り合ったわけだ。兄は無愛想な人だから、兄嫁にも無愛想な顔で扱い、そこで、二人にはセックスという言葉がほとんどない場合になった。その頃、俺は兄の家にお風呂に入るたびに、兄嫁がいつもいきなり潜入し、そして、服を全部脱いで、二つの雪白いおっぱいが山のように突っ立って、乳輪がピンクすぎで、かなりエロく見える。そのままで兄嫁が俺と浴室に大声でセックスしていることは日常になった。
 
 
 
 
 
だが、こんな倫理に違反することはいつかきっとバレルに決まっていると思っている兄嫁は前月に俺との浮気をやめた。俺も悪かったと思っていたが、彼女への思いはどうしても止まらないから、そこで、俺は彼女を最後の対顔と誘った。そういうことで、あの既視感の場面にもなっちまった。
今俺が持っているラブドールは兄嫁と別れた後の一週間にソリッドドールズというラブドール通販店で購入した代品なんだ。このラブドールは俺が兄嫁への愛を深く込めたものなんで、死ぬまで大事にしてやると自分に誓った。
っていうか、特にこのラブドール通販店を紹介しよう。俺はこの通販店に自分の兄嫁の姿に基づいて、彼女にかなり似ているドールを探していた。そこで考えるまでもなく買った。兄嫁は持っている爆乳もそのドールにいる。さらに兄嫁の綺麗さがそのドールは完全に備わっている。一目だけでそれは兄嫁だというほどのリアルさもだ。
最後に有名なウォーカーウェイという監督の映画の中での一つの名言を引用して、それは「あなたは愛しているものを所有することができなくなった時に、唯一できることは自分にそれを忘れさせないことなんだ」というが、俺が言いたいことはもし所有できなくなったら、それと全く同じラブドールを買いに行ってくれ!